入学式とか、希望とか、見えないものも乗せている。

シリコンバレーで入学式が流行っているらしいが

チャオーーーーー！！！

うちの子、育てていてしょっちゅう思う。

「よくもまぁこんなにも全力で抵抗できるな。」と。

君たち、いくらなんでもハツラツとしすぎや。

母親の私に気を使う様子なんてまったく見受けられなさすぎて

ちょっとは親の顔色伺え～～！　とでも言いたくなるほど（白目）

私の幼少期と違いすぎて、我が子が理解できないYO(^o^)/ワッショイ。

とそんなことを考えていたら、

ふと子供時代の記憶を鮮明に思い出した。

子育てしてると、自分の過去との対峙のような局面がたまにあるんですよね～。

私が親にはっきりと自己主張したのはいつだっただろうって思い返したら、

思い出せる限り最古の記憶ではこのときだった。↓

あれは小学校入学前。

たしか昭和最後の年。

この日、私は母と祖母と３人で入学式に着ていく洋服を買いに来ていた。

洋服を買いに出掛けるということ自体当時の私には珍しく、

しかも、この日は、自分のためだけにお母さんとおばあちゃんがついてきてくれている！ということが嬉しくて、

スペシャル感満載だった。

忘れもしない。ダイエーの一階のお店。(笑)（ダイエー・・・・・）

壁にディスプレイされている入学式用のフォーマルなワンピースを指さして、母と祖母は選び始めた。

それらはどれも、灰色や黒といった正統派のスーツワンピースだった。

だが、私は見つけてしまったのである。

運命の一着を。

それを見た瞬間から心奪われた。

あれ！！あの服がいい！！！

入学式にはどうしてもこのワンピースを着ていきたい！！！

だがしかし、母と祖母からしたら入学式には落ち着いた色のワンピースで参加してほしい。

（あぁ。今ならこの二人の気持ちがよーーーーく分かる。(笑)）

一生懸命、ノーマル色ををすすめる母と祖母。

私が子供のころは、今ほど個性がなく、ランドセルは女子は赤一択！ってな感じに時代に

ピンクのふりふりワンピース着たいとかいう娘。

いつもなら言うことを聞く私もこのときばかりは自分の中ですっごく葛藤していたのである。

当時は語彙力がまだなかったから言葉に表現しようがなかったけれど、

子供っていうのは大人が思うより心の中は色々考えてるもの。

どうしてもこのピンクのワンピースが着たい。着たいの。

そんでもって、何故、お母さんとおばあちゃんが地味な色ばかりを選んでくるのかがよくわからない。

でも、私がワガママを言えばお母さんたちが困るのも分かるし、

このまま大人しくグレーを選んだほうが丸く収まるしこともわかってる。

このまま意見を飲んで我慢しようかなっていう気持ちと、

やっぱりピンクが欲しいと言いたいけど言えない、

二人を困らせたくない・・・・。

っていう気持ちがごちゃ混ぜになって、

とうとう泣いたのを覚えている。

とうとう見かねておばあちゃんが助け船を出してくれた。

まさに、「鶴の一声ーーーー！！！」って思ったよね。

そして、入学式当日。

昭和ヘアスタイルに前歯の抜けた、一重まぶたの和風顔が

パステルピンクのワンピースにフリフリソックス履いて入場。

お母さん、よくぞ諦めて着せてくれたな。（感謝）

だがしかし、

体育館に入った時に私はびっくりしたのである。

周りを見渡してみたら、

なんと、

こんな服着てるの私だけ。

嘘やーーーーーん。

そして、この時ようやく理解できたのである。

だからあんなにあの服をお薦めしてきてたのか。と。

このとき、初めて、「周りから浮いてしまって恥ずかしい。」

という感情を抱いた私。

でも、あんなにワガママ言って買ってもらった手前、この本音は誰にも言ってはいけない。

お母さんとおばあちゃんが買ってくれたんだもん。

私は心からこのワンピースが気に入ってるんだ。と必死に言い聞かせ、

恥ずかしいと思っているなどとおくびにも出さず入学式を終えたのであった。

そして、

入学式の写真には、一人だけピンクのブリブリワンピースを着た私！(^-^)/

(今となっては良い思い出）

親になってみて、ようやく気づくことってある。

お母さん。

よくぞあのとき、私の主張を聞いてくれたなって心から思う。

私ならゆいたんがピンクのスーツ着て入学式行きたい！って泣いたとしても、全力で阻止めるわ。

当時の母からしても、必ずしも本意ではなかったかもしれないけれど、

その結果、子供が自分で学んで気づけたっていうことは、結果オーライ！プラスだった。ってことで。(-_-)

ピンクの服、着せてくれてありがとう(^-^)/

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木曜更新。今日更新です！
ウーマンエキサイトさんの記事です。

わたし、第一子から里帰り出産しなかったんです。その理由を書きました。

よかったらぜひ。

昨年１２/８に本が出版されました。

ミジンコでもわかる入学式入門

●１１月「着物美人ランチ会」紅葉狩り企画中です。

こんにちは！「卒業式・入学式・結婚式は着物で参列！京都・奈良の着物美人養成講座」講師の柴田紀子です。

街路樹も少し色着き、着物で過ごしやすい季節となりました。

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私はそんな方々と一緒に着物を楽しめるために、ランチ会を企画しています。

今回の「着物美人ランチ会」の場所は、、、考え中。笑

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京都の山は紅葉で華やいでいますが、私達はお話に花を咲かせましょう❤❤

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「卒業式・入学式・結婚式は着物で参列！京都・奈良の着物美人養成講座」には、精華町、木津川市、城陽市、京田辺市、京都市、奈良市、生駒市、東大阪市、四条畷市、枚方市、交野市からもご利用いただいています。

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『箱庭の中の小鳥』の続きです。
前回のお話はこちらです。

『箱庭の中の小鳥 ②始まり』

俺はユノの後について彼の部屋へ行く事にした。

「中学どこだったの？
俺は第三中学だよ」

学校の近くの駅に向かって歩いているらしい彼に話しかけてみるけど、ほとんど返事が返って来る事はなくて…
彼がようやく口を開いたのは駅に着いた時。
「電車乗るから」
「うん」

切符を買って、ユノについていった。

電車に乗ると彼は席が空いていたけど座席には座らず、車両の繋ぎ目の扉のすぐ近くに立った。
俺もユノに並んで立った。
電車が走り出し、車両の繋ぎ目がゆらゆら揺れて俺はふらついた。

「お前は座ってろ、ふらふらして危ねぇ」
と初めて彼は笑った。

笑った唇の上の小さなほくろが目に止まる。

唇の上に…ほくろがある…。

何故か嬉しいと感じた。
…彼の事をひとつ発見して…嬉しい

「だいじょうぶ、俺も立ってる。
…掴まってても良い？」
ユノの制服の上着の裾をちょこんと摘んで、
背の高い彼の顔をひょこっと覗き込んで訊く。

「勝手にしろ」
ユノはぶっきらぼうに承諾してくれた。

ユノの横顔をじっと見つめた。
上唇よりふっくらした下唇。
アーモンド・アイを囲む睫毛は近くで見ると長くて…

「下睫毛が…ちょっと逆さ睫毛だね」

彼が俺の言葉に吹き出した。

「じろじろ見んな」

「どうして？」

「どうしてもこうしても…」

「良いじゃん、見るくらい。

ねぇ、何処かで会った事…ない？俺たち？

……初めてユノを見た時から

何処かで会った気がしてるんだ…」
心の中に引っかかっている事をユノに訊ねてみる。

「お前…
俺の事、口説いてんの？(笑）」
ユノは笑ってるだけで
俺の中にある不可思議な感覚の答えは…返って来ない。

どうしてかな…
桜の樹の下で君を見た時、
何か…懐かしいような…そんな気がしたんだ。

遠い…忘れてはいけない記憶のような………

「ねぇユノ、

俺の事、ジェジュンって
呼んでみて」

霞のかかっている俺の中のそれを知りたくて…
その答えは…ユノの中にあるような気がしてる

ユノに感じてる輪郭のない感情……奥深く宇宙のように壮大に広く…

「は？
なんでお前の名前呼ばなきゃなんねぇの？」
彼は面倒くさそうに答える。

「お願い…

ユノの声で

ジェジュンって聞いてみたい」

ユノと一緒に居たら
輪郭のない霞がかっているそれは
いずれわかるのだろうか

それとも知らないままの方が幸せなのか？

知りたいような
知るのが怖いような
それでも…やっぱり知りたい

「やだ」
ユノは短く拒む。

「ケチ」
言いながら、背の高いユノの腕にこつんと頭を乗せる。
ユノの腕に頬が触れて…俺とは違う…ユノの香りを感じた。

胸の奥が
きゅんと震えた。

胸の中に甘酸っぱい木苺のような感情を抱えながら電車に揺られているうちに
降りる駅に電車が到着し、
ユノが降りてく後をついて行く。

長身のユノの背中は広くて…
ずっとついて行きたい…そんな気持ちが湧いていた。

出会ったばかりの筈の彼に湧いて来る自分の感情が不思議だった。

高校の入学式をサボった罪悪感がないわけではないけど、
そうまでして何故、初めて会ったユノについて行きたいと思ったのか

衝動的な、突き動かされるような…この感情は何なのか…

彼の長い脚は俺の歩くスピードに合わせる事もなく、さっさと歩いて行ってしまう。
俺は早歩きしつつ必死に彼についていく。

「うあっ」
地面の僅かな段差に躓き、転びそうになった。

前を歩いていたユノが慌てた様子で振り返る。

「大丈夫か?!　ジェジュン!」

ジェジュンと呼ばれた瞬間、心臓を掴まれた。

‘ジェジュン!’
彼の声にただ名前を呼ばれただけなのに
俺の心臓は鼓動が速くなった。
全身が心臓になったかのように。

恋。

俺の心の中に浮かんだのは
恋と言う名の
甘酸っぱい果実だった。

『箱庭の中の小鳥 ②始まり』
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